個別株は長期投資好きな、あとう(@ato_ganai)です。
投資関連の本を読んだレビューと感想をまとめます。
今回の書評は『日本株を動かす外国人投資家の儲け方と発想法』です。
『日本株』も『外国株』も外国人の・・・気分次第なのでしょうか?
- 外国人投資家ってなにもの?
- 日本株に投資している外国人投資家の実態について勉強したい
- 外国人投資家の日本株の向き合い方について知りたい
お忙しい方は目次からジャンプできますので気軽にブログをお読みください。
【現実】日本株への投資は外国人投資家が半数以上という悲しい結果
『日本の株価は外国人投資家の気分で決まるのかもしれない』
読み終えた瞬間、そんな感想をいだいた本です。
自分自身、株をはじめて1年半ほど経ちました。
株をはじめたときは外国人投資家の存在すら知りませんでした。
- 『日本株』は日本人よりも外国人が多く買ってる現実
『日本株』は日本人が買っているものだと思い込んでいたのが恥ずかしい限りです。
少しずつ株を勉強していくと
- 『外国人投資家が・・・』
- 『海外勢の売買動向が・・・』
といったニュースを耳にするようになりました。
【外国株】は買っていなかったので無関係な話だとおもっていました。
【内容】『日本株を動かす外国人投資家』について
本の内容は主に6つの構成にわかれています。
株式投資をする前に知りたい知識ですが、投資本を何冊か読んでからのほうが理解しやすいと思います。
ネタバレを避けるため、カンタンに紹介させていただきます。
【1章】外国人投資家の存在や売買動向がテーマの中心
この章でいちばん参考になったのは『季節的アノマリー』の部分です。
※アノマリーとは【根拠はないがその通りになりやすい現象】をさします
(たとえば8月は相場が下がりやすい・・・など)
1年間の流れをおおまかにつかんでおくことは、
株式投資をするうえで重要だと感じました。
他にも下記について知らないことばかりでした。
- 外国人投資家の日本株保有比率
- 外国人投資家の好む業種や嫌いな業種
- 機関投資家(ヘッジファンド)について
自分のような初心者でも理解しやすい部分だとおもいます。
【2章】外国人投資家の視点でみる日本経済や政治動向について
日本政府の出口政策について外国人投資家の視点で触れられています。
この章ですこし気をつけたいのが情報の鮮度です。
政治のニュースはつねに更新されています。
トランプ大統領と金正恩(キム・ジョンウン)が会談する前に出版されています。
- 書籍はタイムラグがあるので仕方ありません
本書にでてくるニュースは最新情報ではありませんが、外国人投資家の日本のとらえ方についてうかがい知ることができる章です。
【3章】外国人投資が注目する投資テーマについて
人材関連やインバウンド、AIなど、株のニュースでよく取り上げられるテーマが具体例をまじえて紹介されています。
参考になったのは日本人が注目する『投資テーマ』についてです。
日本で注目されていても、テーマによっては外国人投資家があまり興味を抱いていない現実もあるそうです。
そのような外国人投資家の踏み込んだ部分に言及している点が勉強になりました。
【4章】外国人投資家の株や企業に対する考え方について
外国人投資家は『企業は株主のもの』という考えが強いようです。
- 日本の株主が優しすぎるのか?
- 外国人株主の主張が正しいのか?
株に対して思考が深まる部分です。
この章はほかの本にはない外国人の株に対するを向き合いかたを学べる部分です。
『企業は株主のもの』という理念は、村上ファンドの村上世彰さんと、どかか似ているかもしれません。

【5章】外国人投資家の投資行動を活用する投資法について
この章は、個人投資家にとって実践的な投資スタイルについて書かれています。
外国人投資家の「傾向」を「逆手」にとった投資アドバイスは参考になりました。
この章を読んだあと、自分自身の投資スタイルについてすぐに見直しましたw
【6章】外国の機関投資家の投資手法や考え方について
最後の章は著者の菊池正俊氏が、これまで関わってきた外国の投資機関(運用会社)について書かれています。
外国の投資機関の考え方は、日本にいるとあまり触れることのない情報です。
ただ、大きな運用機関の説明以外は少しマニアックなのでむずかしく感じました。
どちらかといえば著者の職場での体験をふりかえっている内容です。
大きな運用機関以外の説明はパラパラと読み飛ばしました。
外国の投資会社について知りたい方にとっては有益なページだとおもいます。
自分みたいな初心者は、名前の知っている運用機関にしぼって読むのをオススメします。
【菊池正俊氏とは】外国人投資家へ日本株を紹介する証券アナリスト(専門家)
題名にひかれて読んだので、著者を知りませんでしたm(__)m
菊池正俊氏の経歴をカンタンにまとめます。
- 外国人運用機関に日本株教えているプロ
(=みずほ証券のチーフストラテジ) - 外国人投資家と常に接しているため情報に精通している
- 外国人投資家関連の本をほかにも執筆
- 大和証券、メリルリンチ証券、みずほ証券と移ってきた証券アナリスト
日本人投資家のことを語れるプロが多いなかで、外国人投資家の立場を知る珍しい存在のようです。
【感想まとめ】外国人投資家の参入する大型株か知られていない中小株の二択かも
『日本株を動かす外国人投資家の儲け方と発想法』を読んで感じたのは、もはや外国人投資家に対抗するのはムリだと悟りましたw
とにかくおおきな流れには逆らわない方向が良いのかなぁ・・・と。
本書であるように外国人投資家が好みそうな銘柄をふまえたうえで、自分の投資スタイルを築いていくのがよいと感じました。
資産運用はとにかく勉強、勉強です。
不定期ですがkindle版の読み放題対象本になったりするので、お時間が合う時期にどうぞ。
その他にもお金にまつわる本の感想をまとめています。

最後までお読みいただきありがとうございましたm(__)m