節約と資産運用を実践中の、あとうです。
今回のブログでは、本のレビューと感想をまとめます。
テレビで有名な経済ジャーナリスト萩原博子さんの著書『払ってはいけない―資産を減らす50の悪習慣―』です。
【本書の特徴】
- お金にまつわる知識が学べる
- いかに家計の財布を防衛するかに着目
- 資産運用が悪のすこし偏った論調
【レビュー】日本人の節約意識を高める内容
ネタばれしない程度に内容をまとめます。
『払ってはいけない』は大きく6つのテーマにわかれています。
- 節約&家計『その悪習慣が散財のもと』
- 貯金&積立『そのお金の常識は非常識』
- 生命保険&健康保険『入ってはいけない保険、頼れる保険』
- 家庭&子ども『夫婦仲改善が家庭にプラス』
- 投資&資産運用『投資しませんか?から破綻まっしぐら』
- 定年後&年金『老後資金にまつわる大噓』
資産運用のやり方ではなく、いかにお金を守っていくかの視点で本書はすすんでいきます。
節約は善と投資は悪という萩原博子さんの主張
本書を読むことで、お金にまつわる予備知識を学べます。
専門的な内容というよりは、かみ砕いたやさしい内容です。
本に中立さは求めませんが、すこし偏りすぎな意見も見受けられます。
萩原博子さんは、投資を全体的に否定しています。
本書は『~してはいけない』と守る視点で進んでいきます。
投資の浸透しない日本においては好まれる内容です。
投資のリスクを強調するのは重要ですが、本書に解決策を求めている人は『結局どうすればよいの?』と迷子になりかねません。
【ホント?】『日本一売れている投資信託は買ってはいけない』

本書はわかりやすく、初心者向けの内容です。
すこし引っかかる点は、資産運用の章です。
【宝くじ】や【競馬】などのキーワードを用いて、あたかも資産運用がギャンブルかのように書かれています。
毎月分配型の投資信託などは私も大反対ですが、『アクティブ投信』を手数料の高さだけで否定している点は疑問です。
私は節約人間で賭け事を一切しません。
自分なりに資産運用をはじめましたが、ギャンブルと感じたことはありません。
たしかに、インデックスファンドの投資信託ほうが手数料は安いです。
しかし、すべてのアクティブファンドを短絡的にまとめてしまう論調は残念です。
アクティブファンドの『ひふみプラス』に投資していますが、手数料を引いても現在プラスです。
資産運用は自己責任ですが、表向きの情報だけで判断せずに、本書の知識をふくめて自分なりに検索&実践することが大切だと感じています。

『払ってはいけない』の図式は以下の通りわかりやすいです。
- 節約=善
- 投資や資産運用=悪
過去の私のような節約人間にとっては、安心する内容です。
節約のゴールは『お金をつかわない』ことですが、突き詰めすぎると節約疲れになりがちです。
関連記事:【節約に疲れた理由】は現金?考えをチェンジした解消方法がおすすめ
お金の教育がない日本では、資産運用とギャンブルの区別はあいまいです。
資産運用はパチンコ感覚で認識されがちですが、まったく違います。
現実問題、パチンコよりも宝くじのほうが圧倒的に期待値(≒リターン)が低いです。
それでも宝くじのネガティブ情報をあまり耳にしないのが不思議でなりません。
さまざまなお金の情報にふれて自分で判断することが、マネーリテラシーを高めるやり方です。
『払ってはいけない』を読んで自分で行動するのがおすすめ
『払ってはいけない』を読み終えた頃には節約志向が高まり、家計支出の見直しを検討する方も多いはずです。
【ライフプランの見直し例】
- ムダな保険などは解約
- さらに節約術を磨く
- ローンの見直しなど
守るのも大切ですが、余剰資金を活用した資産運用も考えるべきです。
経済のプロが言っている内容を実行するだけでは、本書で否定している銀行のすすめる投資信託を買うことと何ら変わりません。
現金を使わないでできる『楽天ポイント投資』もあり、資産運用の選択肢はひろがっています。

本書は、初心者のための情報をまとめた一冊です。
1~2時間の読書で、お金にまつわる情報を勉強できるのは助かります。
本を読んで終わりではもったいないです。
別の経済関連本を読むなり、ネットで検索するなり、蓄えた知識を活用して将来に繋げましょう。
【感想】本を読んで節約と資産運用のバランスを考えましょう
最近、読書の時間をなかなか確保できずにいました。
今回の本は、山崎元さんの『お金の増やし方を教えてください!』の主張から資産運用を取り除いたような印象を持ちました。
関連レビュー記事:【実践へ】『難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください!』(投資初心者向き)
日本では、まだまだ資産運用に懐疑的な見方が多いため、萩原さんの経済評論は支持されていると思います。
節約と資産運用に正解はありませんが、情報の取捨選択は大切です。
読書と行動で、節約と資産運用の最適化を考えていきましょう~
最後までお読みいただきありがとうございましたm(__)m