読書の王道スタイルは外せない、あとう(@ato_ganai)です。
エンタメ最高峰の受賞作品である直木賞。
今回は直木賞の受賞作品を新しい年代順に並べてみました。
個人書評ですのでお気軽にお読みくださいませ。
なお、お忙しいかたは目次から気になる書籍名にジャンプ可能です。
追記した際には更新日をお知らせしますm(__)m
- あらすじはひと言サイズ(メモ欄)にまとめています。
- 本のサイズは単行本から文庫本まで(電子書籍含む)
- 星(★)の多さで個人レビュー(1点~5点満点)
【最新順】直木賞受賞作品の一覧
今回とりあげる直木賞の受賞作品は以下の基準です。
- 直木賞の受賞作品(候補作はのぞく)
- 読んだ中で最新順にピックアップ
- 全作品を取り上げているワケではありませんm(__)m
あくまで人の家の本棚をのぞく感覚で、お気軽にご覧いただけると幸いです。
『宝島』真藤順丈
読みやすさ | ★★(2) |
---|---|
驚き | ★★★★(4) |
恐怖 | ★★(2) |
感動 | ★★★(3) |
出版年 | 2018年 |
電子書籍版 | あり |
- 戦争の傷跡から立ち上がろうとしている沖縄を書いた1冊
作者が沖縄出身ではない事に、まず驚きました。
中立性や客観性とか論じるつもりはありません。
小説から自由を奪ったら、窮屈な読書になってしまいますので。
- 歴史の中でアメリカに対する思い
- 本土の人間に対する複雑な感情
- 琉球王国としての自尊心
あらゆる理不尽になんとか折り合いをつけようとする人達の様々な視点から、生きていく哀しさと強さが、にじみ出てくるような作品。
沖縄県内での基地の数の多さ、いまだに引きずる辺野古移設問題・・・。
小説を読むことで物事を考える契機になりました。
『月の満ち欠け』佐藤正午
読みやすさ | ★(1) |
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驚き | ★★(2) |
恐怖 | ★★★(3) |
感動 | ★★(2) |
出版年 | 2017年 |
電子書籍版 | あり |
- 目の前にいる少女はわが子の生まれ変わり? 男の人生にからむ現実と非現実があいまいな物語。
不思議、奇妙、謎、どの言葉があてはまるのでしょうか。
読み終えても、いまだに答えがでません。
今回の作品は、直木賞のエンタメ色というよりも芥川賞の純文学に近い印象を持ちました。
物語自体は謎めいた日常ですが、ミステリーとも違います。
良い意味で、つかみどころのない小説です。
2回読むか、じっくり読むことで、また違った世界が見えてくるかもしれません。
過去と比較すると、個人的には異色の直木賞作品でした。
『蜜蜂と遠雷』恩田陸
読みやすさ | ★★★★(4) |
---|---|
驚き | ★★★(3) |
恐怖 | ★(1) |
感動 | ★★★★★(5) |
出版年 | 2016年 |
電子書籍版 | あり |
- 国際ピアノコンクールを舞台にした、若者たちの葛藤と成長の物語
4人のピアニストの誰に感情移入するのか?
読者としての選択肢も豊富なので、読んだ人同士で感想を言い合うとケンカになるかもしれませんw
立場や能力の異なる若者たちをていねいに書きわけているので、音楽やピアノに触れたことない人でも楽しめる作品です。
本屋大賞を受賞した『夜のピクニック』でも感じましたが、恩田陸さんの細部の描写力は群を抜いてます。
- 文庫本は上下巻にわかれていますので、ご購入の際にはご注意ください。
『海の見える理髪店』萩原浩
読みやすさ | ★★★★★(5) |
---|---|
驚き | ★★(2) |
恐怖 | ★(1) |
感動 | ★★★★(4) |
出版年 | 2016年 |
電子書籍版 | あり |
6つの短編(家族や親子関係)がまとまった1冊
短編なのがすこし物足りないですが、表題作は秀逸。
ありきたりなテーマのなかで、読者を飽きさせない所が作者の凄みなのだと改めて実感しました。
過去に『砂の王国』を読んでいたので、今作のほのぼのと進む短編とのギャップに驚きました。
『何者』朝井リョウ
読みやすさ | ★★★(3) |
---|---|
驚き | ★★(2) |
恐怖 | ★★(2) |
感動 | ★★(2) |
出版年 | 2012 |
電子書籍版 | あり |
就活する若者のリアルな生態や人間関係を描写した1冊。戦後最年少の直木賞受賞作。
作者の朝井リョウさんは、戦後最年少で直木賞を受賞しました。
ねちねちした人間関係をドライに書く、俯瞰するチカラは飛びぬけています。
SNSの移り変わりが激しい昨今、若い人が本書を読むと、古く感じる?かもしれません。
とはいえ、若い作者の当時の感性を吸収するのに最適な1冊です。
映画化もされたので時間がない人はアマゾンプライム会員で観るのもアリかと思います。
【直木賞とは】読みやすいエンタメ性(映画化多い)
簡単にですが、直木賞の選考基準は以下のとおりです。
新進・中堅作家によるエンターテインメント作品の単行本(長編小説もしくは短編集)のなかから、最も優秀な作品に贈られる賞
(引用元:日本文学振興会公式HP『各賞紹介』より)
直木賞の作品はエンタメ要素をおおく盛り込んでいるため、映画化もよくされています。
起承転結のはっきりしている作品が多いです。
直木賞と芥川賞の違いをざっくり分類すると以下の通りです。
- 直木賞はエンタメ中心
- 芥川賞が純文学中心
芥川賞作品についても別記事に書評をまとめてあります。
【感想】直木賞作品は読みやすくておすすめ
読書をはじめたばかり頃は、直木賞のエンタメ系から読んでいきました。
- 言葉が比較的カンタン(芥川賞よりも)
- 映画化もされるなどエンタメ要素が多い傾向
どちらが良い悪いはありませんし、読みやすさは作品や個人の価値観によって異なりますm(__)m
最後に特に好きな小説を列挙しておきますm(__)m
『砂漠』伊坂幸太郎
『ナイフ』重松清
『ジニのパズル』崔 実
『さまよう刃』東野圭吾
『うわさのベーコン』猫田道子
『夜のピクニック』恩田陸
『4TEEN』石田衣良
『猛スピードで母は』長嶋有
『横道世之介』吉田修一
『TUGUMI』吉本ばなな懐かしい✍️#好きな小説10個あげると人柄がバレる
— あとう@マネーブログ=一人暮らしのお小遣いは自分で (@ato_ganai) December 7, 2019
文字で感情が揺さぶられる体験を1度味わい、とにかく読書を楽しみましょう~
最後までお読みいただきありがとうございましたm(__)m